言語化しようとした瞬間、言葉が逃げていく。私の”浅さ”とは。
感じたことはたくさんあったのに、言葉が出てこなかった
最近観たドラマ『FENCE』が、すごく面白かった。
観ているあいだ、胸が詰まるようなシーンが何度もあって、
登場人物の誰もが抱えている痛みや、現実の重たさをひしひしと感じた。
「これはちゃんと書き残したいな」と思った。
でも、いざ言葉にして残そうとした瞬間、その熱が、ふっと遠くに逃げていってしまった。
頭の中に感情は確かにあるのに、どこかをすり抜けていって、手のひらには何も残らない。
そんな状態のまま、ただスマホに箇条書きで感情を残しただけで終わってしまった。
きれいにまとめられないのは、整理が追いついていないから?
正直に言えば、こういうとき、私は自分の言語化能力が低いせいだと思っていた。
思ったことをその場で整理して伝えるのが苦手で、いつもあとから「うまく書けなかった」と落ち込む。
でも時間を置いてから、ゆっくり考えてみると気づく。
私は確かに、“感じたこと”をちゃんと覚えている。
そして、「なぜ心が動いたのか」も、「なぜおすすめしたいのか」も、焦らず整理すれば少しずつ言葉にできている。
たぶん、まだ心が“感じている途中”なんだろう。
だから、すぐにまとめようとすると、その途中の感情がこぼれてしまうのだと思う。
「ちゃんと説明しよう」とした瞬間、感情が逃げていく
INFJ気質のせいか、私はいつも、人や出来事の裏にある「意味」や「理由」を考えたくなってしまう。
でも、本来“感じる”ということは、もっと曖昧で、生もののようなものだ。
ドラマを観ながら心が動いたなら、それだけで本当は十分なのに、
つい「ちゃんと説明しなきゃ」と思ってしまう。
その瞬間、感情が言葉より先に遠くへ行ってしまう。
言葉にしようとするよりも、しばらく「感じたまま」にしておく勇気が、もしかしたら今の私には必要なのかもしれない。
焦らず出てきた言葉をそのままメモに残していたら、いつか納得のいく言語化ができるかもしれない。
感じたことを無理に言葉にしなくてもいい
『FENCE』の中で個人的に刺さったのは、誰かの痛みや成長、そして「正しさ」がキャラクターそれぞれにあることだった。
私はその複雑さを“ちゃんと理解したい”と思っていたけど、
もしかしたら、“ちゃんと感じたい”だけだったのかもしれない。
言葉にできない感情を抱えたままでも、
心が静かに震えたあの瞬間は、確かに私の中に残っている。
その事実だけで、もう十分なのかもしれない。
